ちりめん山椒

保存食・調味料

Chirimen Sansho(Small Dried Sardine with Japanese pepper)


「ちりめん(縮緬)」と聞くと今では人気の京土産となった「ちりめん山椒」にお株を奪われていますが、かつてちりめんといえば、丹後ちりめんを代表とする美しい絹織物のことを指しました。
そこから、小さな魚「雑魚(ざこ)」を干した姿をちりめん生地に見立てて「ちりめんじゃこ」と呼ぶようになったとか。ちりめんじゃこに実山椒を加えて炊いたちりめん山椒は、はんなりと品の良いお味の京の炊きものです。

春、じゃこと実山椒は同じ季節に旬を迎えます。
少し強くなったお日様の元で干した採れたてのじゃこに、実ったばかりの香り豊かな実山椒。炊きたてのちりめん山椒を炊きたてのご飯にのせていただく幸せ。
季節の出会いものの掛け合わせは美味しく、贅沢!

ちりめんじゃこ
イワシの稚魚(シラスなど)を茹でて乾燥させたものです。
干した姿が絹織物の「縮緬(ちりめん)」に似ていることから「ちりめんじゃこ」と呼ばれています。
主な産地は、瀬戸内海沿岸から静岡県あたり。旬は、春と秋の年2回あり、特に春に獲れるものは風味が良く、甘みがあり、「新物」として珍重されています。

実山椒の下処理|Japanese pepper|eat at home jp

実山椒について
山椒は日本原産のミカン科の植物で「ジャパニーズペッパー」とも呼ばれています。古来から香辛料として使われ、日本らしい香りの一つです。
春先に出る山椒の若芽の「木の芽」は料理のあしらいや薬味、汁物の吸い口に、5月初旬に咲く「花山椒」は日本料理では貴重な食材です。
5月下旬から6月頃になると、緑色の小さな実をつけます。実がまだ柔らかく、青い時に収穫したものが「実山椒」。実山椒は収穫たての新鮮なうちに下処理しておけば、冷凍で1年保存が可能です。さわやかな香りとピリッとした辛み、常備しておきたい和のスパイスです。

下処理した実山椒は解凍せずにそのまま使えます。
ちりめん山椒や実山椒醤油、佃煮はもちろんのこと、野菜や魚の煮物の風味づけや、炊き込みご飯やパスタにと、少しの実山椒を加えるだけで、お料理の香りと味わいを豊かにしてくれます。
◇ 実山椒の下処理の仕方はこちら>>>

材料 | INGREDIENTS
・ちりめんじゃこ 70g
下処理した実山椒 大さじ3
・酒 100ml
・みりん 大さじ2
・醤油 大さじ2.5(薄口醤油 大さじ1.5、濃口醤油 大さじ1がおすすめ)
・三温糖または上白糖 大さじ1/2
◇ 分量はお好みで調整してください。

1. 鍋に酒、みりん、醤油、砂糖を入れて中火にかけます。沸騰して砂糖が溶けたら弱火にします。

2. ちりめんを加えます。
◇ ちりめんは乾燥したまま加えます。特に湯通しなどはしなくても大丈夫です。

3. ちりめんを加えたら、弱火で2分ほど煮ます。

4. 実山椒を加えます。

5. 弱火で5分煮たら火を止めます。

6. 鍋のまま冷まします。
保存容器に移して、冷蔵庫で保存します。半月ほど日持ちします。

日を追うごとに味が染みていく美味しさもありますが、作りたては格別です。ぜひ手作りしてみてください。

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