柑橘を感じるハーブティ

Citrus flavored herbal blend

季節ごとのテーマに合わせたハーブティブレンドをティーブレンダーの宍戸陽一さんにご紹介いただく連載『ハーブティの愉しみ』。

Vol.3は「柑橘を感じるハーブティ」をテーマに、ハーブティブレンドの愉しみ方を教えていただきました。レモンを入れずにハーブだけでレモンティーのような味わいのブレンドを考えました、と宍戸さん。少しあたたかくなってくる春のはじまりを感じる、明るくすっきりとしたハーブティブレンドです。

今回選んでいただいたハーブは5種。
・レモンマートル（2）
・レモングラス（2）
・アールグレイ（3）
・コリアンダーシード（1）
・ローズヒップ（1）
・ステビア（1）

◇ 数字はブレンドの参考比率です。お好みで調整してみてください。

レモンマートルとレモングラスをベースに、ベルガモットで香りをつけた紅茶、アールグレイで深みを出しています。軽くすりつぶしたコリアンダーもほんのり柑橘を感じる風味。ローズヒップの酸味と、ほんの微量加えたステビアの甘味でバランスを整えます。

熱湯を注いで、蒸らし時間は3分ほど。
ハーブティは「香り」「味」「色」「効能」の考えながらブレンドをしていきます。ハーブだけだと黄緑がかった色に仕上がりがちですが、アールグレイをブレンドすることで柑橘を感じる黄金色に仕上がります。

「柑橘を感じるハーブティ」というテーマ、どのようにハーブを選んだのですか？

レモンと砂糖を使わずレモンティーのような味わいを出してみたいと考えました。
ハーブブレンドですが、ハーブだけのブレンドに抵抗がある方でも、アールグレイを少しブレンドしているので飲みやすく、これハーブティーだっけ？というようなレモンティー風に仕上げました。

レモンマートルはかなりシトラス感を感じます。シトラールという精油成分をレモンの10倍以上含んでいるのでレモンよりレモンと言われています。フレッシュのレモンや果汁を入れずにレモン感を出せた理由はまずはそこです。オーストラリア原産でクイーンズランド州ということなので、温かいところで育っているハーブですね。

個人的に好きなのはコリアンダーシード。これを少し砕いて加えています。今回はミニすり鉢で軽く砕いてブレンドしました。コリアンダーのふわっと柑橘系の良い香りがとても好きで、コリアンダーシードだけで飲んだりもするくらいです。胃腸に良いとされているのでおすすめです。

ビタミンCはローズヒップから。
甘みは微量ブレンドしたステビアから。砂糖を使っていないので、実際カロリーも糖質も自然に抑えています。さりげなく健康にも良い、みたいなブレンドが個人的には好きですね。