モンブラン


Mont-Blanc


暑い夏が終わりを告げ、心地よい秋。栗のお菓子の季節です。
モンブランはマロンペーストでつくるのが一般的ですが、裏ごした栗のモンブランは栗そのもの。
茹たて熱々の栗の実を取り出し、木べらでていねいに裏ごします。すべての栗の裏ごしが終わり、こし器を持ち上げるとふんわりときめ細やかな栗の山。ふわっと秋の香りが広がります。
裏ごししたての栗を砂糖、生クリーム、ブランデーと合わせてグラスに絞り出せばモンブランのできあがり。家庭でしか味わえない季節のデザート。
秋の実りを感じながらていねいに裏ごしをする時間、「今年も美味しいねー」と家族で食べる幸せ、このモンブランには家庭でつくることの楽しみが詰まっているように感じます。

栗について

栗は残暑の残る8月終わりから収穫が始まり、9月〜10月に旬を迎えます。
栗を選ぶときのポイントは、皮がツヤツヤとして光沢があり、ずっしりと重く丸みがある鮮度の良いもの。虫のついたものが1個でもあると他の栗にもうつってしまいますので、虫食いがないかどうかのチェックも大切です。

栗は使う前に下処理をしておくことをおすすめします。保存もできますし、調理の際に茹で上がりも早いです。
◇ 栗の下処理はこちら>>>

材料 | INGREDIENTS 
4〜6人分

栗〔皮付き〕250g(約12〜15粒)
・生クリーム(乳脂肪分45〜47%)75ml
・上白糖 50g
・ブランデー 10ml(小さじ2)

【クレームシャンティ(飾り用生クリーム)】
・生クリーム 125ml
・グラニュー糖(または上白糖) 10g

モンブラン用口金
細く糸状のマロンクリームはモンブラン専用の口金で絞ります。この口金で絞ることで、ふんわりとした食感と栗の香りが広がる美味しいモンブランに仕上がります。

1. 栗を茹でます。
鍋に栗を入れ、たっぷりの水を注ぎます。強火にかけて沸騰したら、中火にして30〜40分ほど茹でます。茹でている途中で湯が減ってきたら水を注ぎます。

◇ 栗を1粒取り出し、半分にカットして実がホクホクしていれば茹で上がりです。栗の個体差によって茹で時間は変わりますので、時間はあくまでも目安にしてください。

2. 栗を茹でている間に、裏ごし器を準備しておきます。
大きめにラップを広げ、裏ごし器をのせます。自分の正面から見て、こし器の目が×になるようにセットします。 +になるように置いて裏ごしをすると、目がずれてきてしまいますので裏ごしの目に注意します。

裏ごし器について >>>

3. 絞り出し袋を準備しておきます。
絞り出し袋にモンブラン用口金をセットし、口金の少し手前をねじって、口金の中へ押し込みます。こうすることでクリームを詰める際に流れ出るのを防ぐことができます。
また、写真にように容器にセットしておくと、絞り出し袋を持たずに中身を詰められるので便利です。

4. 栗が茹で上がったら、鍋の火を止めます。鍋から栗を1粒取り出し、半分にカットしてスプーンで実を取り出します。

5. 栗を裏ごします。
栗が冷めてしまうと実が固くなり裏ごししにくくなるので、1粒ずつ鍋から出しては裏ごしをします。

6. すべての栗の裏ごしが終わったら、裏ごし器を外します。計量してみて170g前後であれば良いです。

7. クレームシャンティ(飾り用生クリーム)の準備をします。

8. ボウルにクレームシャンティの材料を入れます。氷水に当てながら9分立てにします。ホイッパーを持ち上げて、柔らかなツノが少し垂れるくらいが9分立てです。

9. クレームシャンティの半量をグラスに等分して入れます。

10. マロンクリームをつくります。
別のボウルに生クリームを入れ、氷水に当てます。上白糖とブランデーを加えます。

11. ホイッパーで軽くとろみがつくまでまぜます。
◇ ホイッパーですくって垂らしてみて、跡はつくがすぐに消えてしまうくらい。泡立てすぎないように注意します。

12. 裏ごした栗を加えます。

13. ゴムベラでまぜます。

14. 全体が馴染んだら、マロンクリームのできあがり。
◇ マロンクリームは時間が経つと固くなり、絞り出しずらくなります。栗を合わせてたらなるべく早めに絞ります。できたてのマロンクリームを絞るとなめらかで美しい糸状に仕上がります。

15. 絞り出し袋に入れます。

16. 円を書くようにゆっくりと絞ります。

17. 絞り終わったら残りの生クリームをのせてどうぞ。
「栗のブランデー煮」を飾れば、贅沢な秋のデザートに。

◇ 栗のブランデー煮のつくり方はこちら >>>

小さなグラスでたくさんつくって、パーティのデザートや手土産にも。

<保存について>
つくりたてが格別ですが、保存する場合は冷蔵庫で。1週間ほど日持ちします。


Q & A


Q. マロンクリームに上白糖を使う理由は?

A. 上白糖はグラニュー糖に比べて糖蜜が多く、溶けやすく材料に馴染みます。グラニュー糖でつくると溶け残りザラザラとした食感になってしまうことがあるので、上白糖を使っています。

Q. 裏ごした栗は保存できますか?

A. なるべく密閉した状態で、冷蔵庫で保存してください。
栗は裏ごししたてが最も香りがよく、時間が経つにつれ香りが飛んでしまいます。できるだけ早めに使うことをおすすめします。

Q.  マロンクリームは保存できますか?

A. マロンクリームは冷蔵庫で保存はできますが、時間が経つにつれ固くなってしまうので、モンブランとしてなめらかに絞ることがは難しくなります。ホイップしたクリームと合わせてムースにしたり、他のお菓子にも使えます。


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