柿のラムシロップ漬け


Persimmons in Rum Syrup


秋の訪れとともに、街中でも田舎でも、ふと目に飛び込んでくるたわわに実のる柿の木々。
高く広がる秋空を背景に、鮮やかに色づいた朱赤。
それ以外の季節は風景に馴染んでいる樹木の一本だけれども、秋になり実をつけた途端に毎年思うのです。
日本にはなんて柿の木が多いのだろう…と。
松尾芭蕉が「里古りて柿の木持たぬ家もなし」と俳句で読んだように、日本の風景には当たり前のように柿の木がありました。

旬の季節に手軽に作れて、柿を長く楽しめるのがこのシロップ漬け。シロップに漬けた柿は1〜3日で濃厚になり、とろっとした食感に。ラム酒やブランデーを加えれば香りが開き、より贅沢な味わいに。保存が効くので、柿がたくさん手に入った時にもおすすめです。

柿について

柿は古くから日本で栽培されてきた果実の一つ。旬は9月から12月頃です。
1000種近く品種があり、大きくは甘柿と渋柿に分けられます。熟してそのまま食べられる甘柿は富有柿や次郎柿など20種ほど、ほとんどは熟しても渋みの残る渋柿です。渋柿を食べるには渋抜きが必要。家庭では焼酎などのアルコールにヘタを浸して袋に入れて1〜3週間。渋みが抜けて甘い柿に。天日干しにして作る干し柿も渋抜きの方法の一つです。

材料 | INGREDIENTS
・柿(固め)2個
・上白糖(またはグラニュー糖)150g
・水 150ml
・ラム酒 大さじ1/2

1. 鍋に水と上白糖を入れます。

2. ラム酒を加えます。
◇ アルコール分を残したい方は、工程4でラム酒を加えても良いです。

3. 中火かけて沸騰させます。
◇ 全体が大きな気泡になるまで沸騰させて砂糖を溶かします。

4. 鍋のままシロップを冷まします。

5. 柿の皮を剥き8等分にします。

6. 容器に柿を入れ、シロップを注ぎます。
◇ シロップは冷めて常温になったものを注ぎます。

7. 柿にシロップが浸っている状態で蓋をします。冷蔵庫で1〜3日ほど置けば出来上がりです。
◇ 柿が浮いてシロップの上に出てしまう時は、ラップなどを密着して被せると良いです。

<保存について>
冷蔵庫で1ヶ月ほど保存できます。
残ったシロップはまた柿を加えて何回か繰り返し使えます。


Q & A


Q. お酒が苦手なのですがラム酒を入れないでも作れますか?

A. ラム酒なしのシロップに漬け込むこともできます。加える時にラム酒の量を調整していただいても良いです。ラム酒やリキュールを加えることで香りが開き、華やかな味わいになります。工程3で長めに沸騰させることでアルコールを飛ばし、リキュールの風味だけ残すこともできます。

Q. ラム酒以外におすすめのリキュールはありますか?

A. ブランデーやアマレットがおすすめです。

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