バニレキプフェル


Vanillekipferl


バニレキプフェルはオーストリアやドイツに伝わるクリスマスのクッキー。“Vanille”はバニラ、“kipferl”は三日月を意味します。
ホロホロと崩れるような軽い口当たりで上品な甘さのバニレキプフェル。私はヨーロッパで幸せをもたらすといわれる「馬蹄」の形にしています。粉砂糖をふりかけた姿が美しく、箱に入れたり、ひとつひとつ袋に入れてプレゼントしています。型を使わず手で成形できるので、家族やお友達と一緒につくるのも楽しいクリスマスのお菓子です。

材料 | INGREDIENTS 
約5×5cm 25個分
無塩バター 80g(常温に戻す)
・コーンスターチ 50g
・薄力粉 50g
・粉砂糖 40g
皮付ヘーゼルナッツパウダー(またはアーモンドパウダー) 50g 
・粉砂糖(仕上げ用) 適量

1. 室温に戻した無塩バターをホイッパーでクリーム状にします。

POINT
バニレキプフェルは卵が入らないクッキーなので、材料のつなぎはバターのみです。きちんとクリーム状にしておくことで、材料がきちんと混ざり、美味しい仕上がりになります。
◇ 室温に戻しておいてもバターが固い時は >>>

2. コーンスターチ、薄力粉、粉砂糖、ヘーゼルナッツパウダーを合わせてふるい入れます。

3. 粉ふるいに残ったヘーゼルナッツパウダーの皮も加えます。焼きあがった時に皮が香ばしくヘーゼルナッツの香りも良いです。

4. ゴムベラで混ぜます。

5. 粉気がなくなり、しっとりとするまで混ぜます。

6. 生地を少し手にとり、ぎゅっと握ってひとまとまりになれば良いです。


オーブンを180°Cに予熱しておきます

7. 生地を成形します。
生地を25等分(1個約10g)し、手で丸めて3cmくらいの俵型にします。指の腹で転がして、約10cmくらいの棒状に伸ばします。Uの字型に整えます。

◇ Uの字のカーブの部分に割れ目が入ってしまうと、焼きあがってからクッキーが壊れやすくなってしまいます。割れ目が入ってしまったら、指でなじませるか、もう一度成形し直してください。

8. オーブンシートを敷いた天板に並べます。
180°Cに予熱したオーブン(2段の場合は上段)で12〜15分焼きます。

◇ 膨らむので並べる時は2cmほど間隔を開けておくと良いです。

9. 表面にうっすら焼き色が着いたら、焼き上がりです。焼き上がりはもろいので、5分ほど天板のまま網の上で冷まします。

10. 網の上に移して冷まします。

11. 冷めたらバットに並べ、仕上げ用の粉砂糖をふるい出来上がりです。

<保存について>
密閉容器や保存袋に入れて、常温(涼しい場所)で2週間ほど日持ちします。
シケやすいので乾燥剤などを入れておくと良いです。

<クリスマスラッピングのアイデア>
クリスマスの時期になると、クリスマスリース用の飾りが販売されます。松ぼっくりや金のボールなど、素敵なアイテムがいろいろ揃います。針金が着いているので、クッキーを入れた袋を閉じることもできます。小さな袋に1つずつ付けたり、幾つかの飾りをブーケのようにまとめて華やかに飾ったり、とても便利です。


Q & A


Q. どうしてコーンスターチを入れるのですか?

A.コーンスターチは、トウモロコシを原料とするでんぷんです。片栗粉のようにとろみをつけるイメージですが、お菓子に加えるとサクッと軽い食感に仕上げることができます。


Q. 粉砂糖と仕上げ用の粉砂糖の違いは?

A. 私はどちらも混じり気のない純粉糖を使っています。粉砂糖を品質表示をみるとコーンスターチが入っているものもあります。粉砂糖がダマにならないようにコーンスターチを入れているものですが、お菓子によっては膨らみが変わってしまうので、使う時に気をつけてください。また、デコレーション用の「泣かない粉糖」というのもあります。粉糖にの粒子に油脂をコーティングして溶けにくくしたものです。


Q. 三日月型につくりたいのですが。。。

A. 作り方7.で少し短めの棒状にして、先を少しつまみます。クロワッサンのような形にして天板に並べます。焼き時間は同じです。


Q. バニラは入れないのですか?

A. 通常は、粉砂糖にバニラビーンズやバニラビーンズのさやを1晩ほど入れておき、香りを移して使います。また生地にバニラエッセンスを入れても良いです。
私は、ヘーゼルナッツの香りがとてもよくシンプルに味わいたので、バニラは入れないでつくっています。長くお菓子をつくる中で、あえて入れない方が素材の味が引き立つこともあると感じています。


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