渋柿の渋抜き
Removing the astringency from persimmons
秋になると、街中でも田舎でも、たわわに実をつけた柿の木をよく見かけます。
実は、その多くが「渋柿」です。
もともと野生の柿はすべて渋柿でした。柿の渋みは、実が熟す前に鳥や動物に食べられてしまわないよう、身を守るための防衛手段なのです。
そんな渋柿も、私たちは昔から知恵を絞り、さまざまな方法で美味しく味わってきました。定番の「干し柿」や「柿酢」、お湯につける「湯抜き」など、その試みは多岐にわたります。なかでも家庭で一番手軽に試せるのが、焼酎を使って渋を抜く方法です。
もし渋柿をたくさんもらう機会があっても、がっかりする必要はありません。正しい手順で渋を抜けば、驚くほど甘く美味しい柿に生まれ変わります。秋の実りを楽しみましょう。

材料 | INGREDIENTS
・固めの渋柿
・焼酎
・ポリ袋
1. 容器に焼酎を入れ、柿のヘタのある部分とそのまわりにのみ焼酎がつくように数秒浸ける。

2. ポリ袋にまとめて入れて、口を縛る。
直射日光の当たらない涼しい場所で1週間〜10日置くと渋が抜け、甘い柿になります。

<熟れ柿レスキュー>
熟れ過ぎてしまった柿の大人なデザート
熟しきった柿の先端を少し切り落とし、スプーンで小さなくぼみを作ったら、ブランデーやラム酒をひとさじ。とろける果肉に芳醇なお酒が染み込み、一口で高級デザートのような味わいに変わります。秋の夜長にどうぞ。
関連レシピ

甘柿と渋柿
甘柿と渋柿の違いは、柿に含まれる「カキタンニン」が唾液に溶けるかどうかです。意外かもしれませんが、甘柿も渋柿も含まれているタンニンの量自体に大きな差はありません。
食べた瞬間にタンニンが溶け出して渋みを感じるのが「渋柿」、タンニンが唾液に溶けない形に変化しているのが「甘柿」です。
実は、甘柿は日本生まれ。鎌倉時代頃、木の上で自然に渋が抜ける「完全甘柿」が突然変異で誕生したとされています。当時の人々がこの甘い変異種を珍重し、接ぎ木などで大切に増やしたことで、現代まで甘柿という品種が残りました。代表的な「富有柿」もそのひとつです。
一方の渋柿も、そのままでは食べられませんが、渋抜きをすればとても美味しくいただけます。また、昔から柿渋は防水・防腐・抗菌作用をもつ万能な自然塗料としても重宝されてきました。























